インテル参入で激化する車載OS覇権争い

2012年ごろから世界の半導体大手が「自動車はこれから儲かるビジネス」という経営判断を下すようになりました。
インテルは2012年3月「connected側の技術革新を目指し、製品開発・研究に投資」頭のプレスリリースを出しました。その内容は、ドイツのカールスルーエ2にautomotive・イノベーション&プロダクト・デベロップメント・センターを新設し、エレマティクス関連の研究開発、さらに学術支援プログラムに投資し、自動車関連企業との連携を深深めました。

またインテル・ラボのインタラクション・エクスペリエンス・リサーチ部門で自動車分野の研究を拡充しました。その他、インテルキャピタルが、自動車の技術革新に特化した1億ドル(100億円)のコネクデッとカー基金を設立しました。

インテルがここまで自動車産業に注力するのは、同社の歴史の中でも初めてです。その理由について、同社関係者は次のように語っています。
「車載CPUは現在日本のルネサスエレクトニクスが世界シェアの約半分を握っています。しかし同社が供給する32 bitなどのマイコンは比較的価格が安いのです。それが今IVI(車載情報通信器)などインフォテイメントを中心としたテレマティクス向けのCPUの登場で、高価な半導体が支される時代が来ました。今後段階的に完全自動運転が量産化される過程で弊社の製品が自動車メーカーや自動車機器メーカーに供給できるようになるのです。ソフトウェアのインテグレーションサービスも合わせて供給することができるになります。」

こうした中、インテルは車載器向けのOSとして「タイゼンIVI」の普及に積極的です。これはLinuxカーネルを使ったOSでオープンソースです。インフォテイメントケーテレマティクスのコンソーシアム「AGL(automotive・グレード・リナックス)」の理念を具現化したものです。タイゼンとはサムスン電子、NTTドコモ、インテルなどが共同で進めているスマホ、ノートPC向けのOSでタイゼンIVIはその車載器バージョンです。特徴としては、自動車の努力やサスペンションなどの車載マイコンを連携させるCAN(コントローラー・エリア・ネットワーク)朝連携に優れています。

またAGLと同じ領域では、 BMWが指導するコンソーシアムのGENIVIが先行してきました。当初GENIVIま世界照準を狙ったオープンソースの構築を目指しました。しかしここ1年ほど、欧米のテーマテクス関連のカンファレンスの取材を通じて、GENIVIの様子が変化していることを感じます。GENIVIに参加している自動車メーカーや自動車部品メーカー関係者からは「の目指す方向が変わってきていて、今後の動向について少し様子を見たい」という声をよく聞くようになったのです。

そうした中、 2013年のフランクフルト・モーターショーで、ドイツの大手自動車部品メーカーのコンチネンタル社はGENIVI準拠下インフォテイメントケーテレマティクスのプラットフォームを公開しました。しかしOSという観点では「GENIVIはまだ、具現化されていないと話しています。
ただしGENIVIとAGLは競合しているとは言えない状況です。なぜならダイセンIVIはGENIVIにも準拠しているからなのです。
AGLには浮浪者メーカーからトヨタ、日産、ジャガー・ランドローバーが参加していて、中でもトヨタの存在感が目立っています。その一例が、タッチパネル画面操作などUI(ユーザー・インターフェイス)をタイゼンIVIベースで開発するためのミドルウェア「UIマネージャー」です。

2013年5月、トヨタの子会社で電子システム系を開発するトヨタテクニカルデベロップメントがUIマネージャーを使ったドライブ趣味ネタを開発しました。トヨタとしては、インフォテイメント系テレマティクスを突破口として、自動車の運動制御に関するOSを自社主導で進めようとしています。これに対して量産社ではインフォテイメント系テレマティクスでトヨタを先行している米デトロイト3は今後、どのような動きを見せるのか。中でもフォードは2011年8月、トヨタと「次世代テレマティクスで協業」に関して覚書を交わしています。

Intelの他にも自動車産業の本格参入を目論んでいる半導体メーカーは多いのです。 Android端末の普及で近年、急速に業績を上げているクアルコムも、その一つになります。自社のビジネス形態を様々な事業を協業しながら可能にするという意味で「イネーブラー」と称しています。北米市場では通信インフラ大手のVerizonとの協業が目立っています。また会う日には車内WiFiの技術を提供して、ニュージーランドの良い非接触充電メーカーも買取しています。さらに手前のエヌビデアはOAAに参加したり、アウディの自動運転開発に加わるなど自動車産業に対して積極的な働きを見せています。
次世代テレマティクスの登場で、自動車産業は半導体メーカーにとって「儲かる業界」と生まれ変わったのです。