自動運転はいつ普及するのでしょうか?

自動運転車はどういう感じで大量生産化され、いつライフスタイルの一部になるのでしょうか?量産開始の時期について、自動車メーカー、自動車部品メーカー、そして行政から様々な表現がなされている。たとえば、グーグルは前述のように「(2013年11月時占体)4年以内に」、日産は世界のメディアを集めたプレスイベント「NISSAN360」(2013年8. 9月/カリフォルニア州)で「2020年を目処に」と公式発表。そして、静岡県の東富士研究所に2012年後半、自動運転を含めた次世代交通技術の開発用試験コースを開設したトヨタが「2010年代の半ばを目処に」と、プレスリリースしている。

また、GMとフオルクスワーゲン向けの自動運転実験車両に主要部品を供給しているドイツのコンチネンタル社は「2016年までに簡易的に、2020年には精度の高い状態で、2025年には完全な自動運転に」との開発ロードマップを公開している。GMはこうした自動運転の技術を「スーパークルーズ」と名付けた。だが、国としてはアメリカもドイツも、さらにはEC (欧州委員会)も自動運転に関する方向性を打ち出していない。そうしたなか、日本が世界で唯一、国の施策としての自動運転の普及と技術開発のロードマップを公開している。

これは、国土交通省が2012年6月27日に初会合を開いた「オートパイロットシステムに関する検討会」が取りまとめたものだ。同実施要項では、オートパイロツトシステムの定義を「高速道路上の自動運転を実現するシステム」としている。 一般的な解釈として、高速道路は一般道と比べて車両の移動パターンが限定的で、中央分離帯のない対面交通がほとんどない、歩行者が横断しないなど、自動運転に適合しやすい環境にある。また、将来的に自動運転について課金する場合でも、ETCを活用しやすい。同検討会は2013年8月に中間報告をまとめ、その具体的な成果を同年10月のITS世界会議東京大会で公開した。それによると、自動運転を行う場所は基本的に、高速道路の本線と一部の分流線で、サービスエリアとパーキングエリア内は含まない。

ロードマップとしては大きく3ステップある。ステップーは、2010年代半ば頃までに「同一車線内での連続走行の実現」。連続走行とは、2013年後半時点で各自動車メーカーで量産化されている前車追従走行機能や、レーンキープアシストを応用した高度な運転支援システムを指す。そのためには、道路の構造データを車両が認識し、DSRC (狭域通信)など道路インフラを介して、車両の位置情報を確認する必要がある。

ステップ2は、「車線変更にともなう走行の実現」だ。これは、いわゆる″追い越し″ではなく、前方の工事、交通事故、落下物、渋滞末尾に対する回避を意味する。こうした情報を道路管理者と車両がリアルタイムで送受信する必要がある。

そして、2020年代初頭以降がステップ3。「分合流時、渋滞時の最適な走行の実現」を目指す。つまり、高速道路での完全自動運転化の実現だ。ここで課題として浮上するのが、 一般道路での自動運転だ。学識経験者はすぐ「特区を設定して行えばよい」という。だが、自動車メーカーはそうは思っていない。通常の交通のなかで、自動運転の実証試験をやりたいというのが本音だ。これについては、2013年5月の内閣府・規制改革会議の「第6回創業等ワーキング・グループ」で、トヨタなどの自動車メーカーと国土交通省で意見交換されている。